2017-02-09 第193回国会 参議院 外交防衛委員会 第2号
○参考人(酒井啓子君) ありがとうございました。 ISに対してメッセージを呼びかけたことがないという御指摘ですけれども、ISそのものがやはり、何というんでしょうか、統一的な団体ではなくて、指導部があれば、それを支持する者もあり、さらにそれに合流する者もおり、様々な母体から成り立っている存在だというふうに私は考えております。ISに対して何か対話あるいは和解を求めるメッセージを発出するというのは、そういう
○参考人(酒井啓子君) ありがとうございました。 ISに対してメッセージを呼びかけたことがないという御指摘ですけれども、ISそのものがやはり、何というんでしょうか、統一的な団体ではなくて、指導部があれば、それを支持する者もあり、さらにそれに合流する者もおり、様々な母体から成り立っている存在だというふうに私は考えております。ISに対して何か対話あるいは和解を求めるメッセージを発出するというのは、そういう
○参考人(酒井啓子君) ありがとうございました。 まず、一点目のエルサレム移転についてどのような意味を持つのかということでございます。 〔理事堀井巌君退席、委員長着席〕 報告の中でも少し触れさせていただきましたけれども、エルサレムをイスラエルは今後首都にするというふうに言っているわけなんですけれども、御存じのように、エルサレム西半分はイスラエルが建国時に本土の中に入っていたわけですけれども
○参考人(酒井啓子君) ありがとうございます。 諸先生方が全体的な外交政策についてのお話をされた中で、私は、専門分野でございます中東、特にトランプ政権のアメリカの対中東政策、今後どうなるかということを中心にお話をさせていただきたいと思います。 皆様もよく御存じのように、トランプ政権が最初に打ち出した政策が中東・北アフリカ七か国の国籍を持つ者に対する入国禁止の大統領令ということで、これはアメリカ国内
○公述人(酒井啓子君) 御質問ありがとうございました。 リビアに関してですが、アメリカが腰が引けていると。これは当然だと思います。イラク、アフガニスタンの繰り返しをしたくないというのは非常に強いですし、同時に、先ほど申し上げましたように、エジプトの事例でアメリカはようやく、アメリカは軍事介入をする国なんだというイメージをエジプトの事例で払拭したわけですね。 払拭したときに、また古きあしきイメージ
○公述人(酒井啓子君) 御質問ありがとうございました。 今後の推移ということでございますが、非常に流動的でございますので、一つ間違えば大変大きな暴力的な衝突が広がっていくというような可能性も含み考えていかなければいけないかと思います。 そういった中で日本ができること、特に対米関係を含めて日本がどう対応するべきかという点につきまして、先ほども申し上げましたように、私は、やはり湾岸諸国に目を向けて慎重
○公述人(酒井啓子君) 本日は、お招きいただきましてありがとうございました。東京外国語大学の酒井でございます。 さきの公述人の先生方お二方が専ら安全保障あるいは危機管理、対米関係ということに焦点を当てた御報告をされたのに対しまして、私は中東政治を専門にしているということから、現在国際情勢の中で最も変動の中心になっております中東の政治変化、これについて簡単に解説と若干の提言といいましょうか、サジェスチョン
○酒井公述人 御質問ありがとうございました。 私自身はアメリカの政治政策の専門ではございませんので、今次のアメリカの対イラク政策に見られるポイントを多少御説明させていただきたいと思います。 御指摘ございましたように、今、アメリカの対イラク政策あるいは対中東政策全般が、何をしたいのかということが非常に不明確な状態で進められている。これは恐らく、何か意図があって何をしたいかよくわからないというような
○酒井公述人 先ほど公述の冒頭にも申し上げましたけれども、私は、この予算委員会における議論において、前提となる状況把握、現状認識というものに関して十分な情報を得た上で御議論いただきたいということで公述させていただきましたので、予算案そのものに対する賛否については意見を差し控えたいと思います。
○酒井公述人 ただいま御指名いただきましたアジア経済研究所の酒井でございます。 私は、これまでの三先生方とは若干話題を異にいたしまして、イラク情勢について解説をさせていただきたいと存じます。これに関しましては、予算委員会というこの場におきまして、とりわけ外交、経済協力、防衛といったような議論をしていただく際に基礎的な情報ということで、議論の土台の情報として御参考に聞いていただければというふうに考えて
○酒井参考人 大変大きな問題でございますけれども、宗教と女性ということで考えれば、イスラム教の場合は、これは誤解を受けがちなんですけれども、もともとは、それこそキリスト教でも、男性が先にありき、女性が次につくられたというような順番があるということは確かにございます。ただ、その議論がそのまま今の現実生活に生きているかといいますと、例えばイランなどを見ておりましても、イランにおける国会議員の女性の比率というのは
○酒井参考人 ただいま、基本法に対するシスターニ師を中心としたシーア派の反対ということについての御質問がございました。 これは、一言で申し上げれば、今、基本法あるいはそれをつくった統治評議会に対するイラク国民の反発というものは大変大きなものがあるというふうに申し上げてよろしいかと思います。 先ほどお配りいたしました資料と同じ世論調査の一部にそれを示すような内容が載っておりまして、イラク人が一体今
○酒井参考人 アジア経済研究所の酒井でございます。本日は、この委員会にお招きいただきましてありがとうございました。 私は、本日、イラク支援に対して日本が一体どういう形で支援ができるかということをメーンにお話しさせていただきたいと存じます。 その前に一点だけ、この委員会の名称ともかかわることでございますけれども、テロと現在のイラクに対する支援というものについての関連性について、一言だけ申し上げておきたいと
○参考人(酒井啓子君) 御質問ありがとうございました。 アメリカの占領政策が失敗しているのではないか、あるいは今の復興支援、アメリカの復興支援といいますか復興政策でございますね、支援といいますか、彼らが主導的にやっておりますから、サポートしているわけではございませんので。アメリカの復興政策が先入観に基づいて行われているのではないかという御指摘でございますけれども、これは正にそのとおりでございます。
○参考人(酒井啓子君) 御指摘ありがとうございます。 今の御指摘については、サマワが安全な地域であるというふうなことで選ばれたということについての、それが本当に恒久的に続くのだろうかどうなのだろうかというような点に御関心がおありかと伺いました。あるいは、民主主義の導入というようなアメリカの意向に対して、日本が若干違う、そこまで使命感に燃えていないのではないか、燃えるような立場にあるわけではないのではないかという
○参考人(酒井啓子君) アジア経済研究所の酒井でございます。 私はイラクの政治情勢を中心に見ておりますので、本日の御報告は、イラクに対する日本の貢献を一つの日本の国際貢献の例として取り上げて御報告を申し上げたいかと存じます。 現在、イラクは、イラク戦争が終わりまして一年近くたつ中で、まだまだ完全にその復興が進んでいないというような状況の中で、現在、自衛隊がイラクに派遣されるというような例でも見られますように
○酒井公述人 今後のイラクのベストの統治体系ということでございますけれども、御質問の中に、自由と民主主義といったアメリカ的あるいは欧米的な理念がイラクにそぐわないのではないかという御疑問があったかと存じますけれども、現在イラクで問題になっておりますのは、まず、自由と民主主義をアメリカが提供していないということに対するイラク人の不満が今の社会治安の悪化をもたらしているということが一点でございます。
○酒井公述人 ただいまの御指摘でございますけれども、私は、中東情勢を中心に見ておりますので、中東情勢において日本がどの程度のコストとリスクを必要とするかということを考えております。それを総合的に北東アジア情勢あるいは対米関係等々の全体の情勢の中で判断されるのは、また別の、国際政治全般をごらんになる方々の総合的な判断をお伺いしなければいけないと思っております。 私は、本日のお話で申し上げたかったことは
○酒井公述人 ただいま御紹介にあずかりました酒井でございます。 本日は、来年度予算編成に関しまして、私、特段の賛否の意見を持ち得るわけではございません。ただ、予算編成に当たりまして、現在進められております対イラク支援、この対イラク支援がどれだけコスト及びリスクがかかるものかということに関して、一定の了解があった方がよろしいのかなというふうに考えまして、イラク情勢に関して、どの程度イラク支援のコスト
○参考人(酒井啓子君) 大量破壊兵器の発見につきましては、私の意見、今の意見とは基本的に関係ないというふうに御理解いただければと思います。
○参考人(酒井啓子君) ありがとうございます。御質問ありがとうございます。 自衛隊の派遣そのものが悪い影響になるのかいい影響になるのかという御質問だったかと思います。私は、現時点では余りいい影響は想定できないというふうに考えております。 それは第一に、先ほど御説明いたしましたように、余りにも期待と実際に自衛隊ができる能力にギャップが大きいと。このギャップをできる限り埋めていくことが必要とされているわけですけれども
○参考人(酒井啓子君) 議長、ありがとうございました。 御紹介にあずかりましたアジア経済研究所の酒井でございます。本日は、私は、日本の対イラク復興支援の在り方と自衛隊派遣の位置付けというテーマで、日本がイラク支援という形で何ができるか、何が問題であるかという点についてまとめさせていただきたいと存じます。 お手元にお配りいたしましたレジュメが二枚、それから資料を五つほどお配りしております。それから
○酒井参考人 イラクと北朝鮮の関係でございますけれども、これも私も報道ベースでしか存じ上げませんけれども、ある程度の武器の行き来があるという報道は数々ございます。 ただ、私がイラクに駐在しておりました八〇年代の後半におきましては、むしろ経済関係として韓国との関係をイラクは熱心に進めておりましたので、相対的には北朝鮮との関係は八〇年代以降、先細りの状況にあったというふうに理解しております。 以上です
○酒井参考人 私も同様でございまして、明確な証拠はございません。 その関係について私が見ております分析につきましては、お配りいたしました資料のところに簡単に書いて触れてございますけれども、内容を申し上げますと、基本的にイデオロギー的な接触点は全くない、フセイン政権は世俗的な左翼政権でございまして、アルカーイダのような、いわゆる右翼イスラム主義勢力とはこれまで接点がないという傍証が一つございます。
○酒井参考人 アジア経済研究所の酒井でございます。 私は、専ら今のイラク情勢について、国内面の状況を含めて御説明させていただきたいと思います。私は、アジア経済研究所におきまして二十年間、イラクを中心に中東を見てきたということがございますので、そういう意味では、その政権の安定性といったことに注目していきたいと思います。 本日お話しいたしたいのは三点ございまして、まず、最も注目される点といたしましては
○参考人(酒井啓子君) 三つプラス一つという形で御質問いただいたかと思います。 まず、スマート・サンクションについて、時間がちょっと押しておりましたものですから説明を省略してしまいました、申し訳ございません。スマート・サンクションと申しますのは、昨年六月に国連で提案されましたイギリスとアメリカが中心になって作っております新しい制裁、対イラク制裁の案であります。 これは具体的にどういうものかというふうに
○参考人(酒井啓子君) 非常に大きなテーマでございますので明確に答えられるかどうかあれですけれども、私なりの考え方を申し上げさせていただければ、正におっしゃるとおり、欧米諸国の中近東に対する利害優先的な関係というものはおっしゃるとおりだと思います。 ただ、中近東諸国の中でそうした欧米に対するフラストレーションが高いということはそれも確かなんですけれども、ただ一点、私が重視しておりますのは、それは民衆
○参考人(酒井啓子君) ただいま御紹介にあずかりました酒井でございます。 私は、ただいまの立山参考人の御報告の中で後半触れられました、正にその悪の枢軸と名指しをされて、今後テロ、対テロ作戦の新たなターゲットになるのではないかというふうに目されております国々、その中でもとりわけイラクに対する政策展開がどのような形で行われるのかということに焦点を当てたお話をしたいかと思っております。 ただ、ここで一点
○酒井参考人 私は、確かにイラクの今回の行動を国民国家という枠内に封じ込めるということが最も現実的であろうというふうに申し上げましたが、その現実的という意味が、クウェートの併合なりあるいは領土的割譲といったものをイラクに与えるという意味での現実的な解決策とは申しておりません。私はむしろ、先ほどのお話の中でも触れましたが、サウジ等が、湾岸諸国が経済援助をイラクに対して行う、それの見返りに今クウェートから
○酒井参考人 お答えいたします。 カダフィのケースは今回のケースと非常に近いものがございます。アメリカの対応も、アメリカの世論操作という点でいきましてもカダフィに対する攻撃を行っていたときとほぼ同じで、カダフィの際には六カ月間かけましてそういった世論形成を行ってきたわけですが、今回はもっと速い形で行おうとしているということを考えますれば、空軍参謀総長の解任のときの発言でもございましたけれども、やはりそういうやり
○酒井参考人 ただいま御紹介にあずかりました酒井でございます。私は、このような場所でお話をした機会はこれまでございませんので、非常にしゃべりなれない、お聞き苦しいところがあるかと思いますが、御容赦いただきたいと思います。 私は、主にアラブの地域研究という形で研究をやっておりますので、これまでお話しされましたお二方の先生方とはまた違った、アラブからの視点ということを若干お話しさせていただきたいと思います